最近よく中国の映画を見ているのですが、ウォン・カーウァイ監督の映画『花様年華』では、話の筋よりひたすらマギー・チャンの美しいチャイナドレス姿に見とれてました。
そうしたら、タイミングよく「心惹かれるチャイナドレス ― 100年前のモダン都市に生まれた美の装い」展が!
実物のチャイナドレスをたくさん見られる機会はそうないので、いそいそと飯田橋の日中友好会館美術館へ行ってきました。
中国ではチャイナドレスは「旗袍」といいます。
如意頭の付け衿のある旗袍

如意とは「意のままに」という意味で、幸せな暮らしの象徴。牡丹と花瓶は富貴と平安を表すそうです。
補子(官吏の階級を示す徽章)


補子の模様は、文官は鳥、武官は獣と決まっていました。おじさんもこういう補子を服の前後につけていたかと思うと、かわいい気がします。
『花様年華』の頃(1960年代)は体にぴったり張り付くようなシルエットになっていた旗袍ですが、もともとは清王朝を支配した満州民族由来の服で、身体の線を見せないゆったりとしたデザインでした。

それが女性の社会的地位や美意識の変化で、徐々に今のような形に変わっていきます。

単なる衣装の展示だけではなく、社会情勢と衣装の変遷が詳しく解説されていた点がとてもよかったです。

纏足の展示もありました。纏足は、中国では長らく黒髪、白い肌と並んで女性美の代名詞でした。
「三寸金蓮」といわれ、三寸(=10センチ弱)が理想的なサイズ。
この靴に入るように足を幼少時から変形させ続けるなんて、想像するだけで痛いです。
ところで、あのピタッとしたシルエットの旗袍はやっぱり動きにくいそう。
特にマギー・チャンが着ていたような高い襟は、襟に硬い芯地が入っているため、首を自由に曲げたり、下を向いたりすることができなかったとか。


